ホルモンバランスを整える方法|心身の不調を改善して快適な毎日を

ホルモンバランスを整える方法|心身の不調を改善して快適な毎日を

現代女性の多くはさまざまな要因によりホルモンバランスが乱れ、不調を引き起こしているようです。

生理痛や更年期がつらいといった婦人科系症状のほかにも、慢性的に肩こりや頭痛、不眠などがある人はホルモンバランスが乱れている可能性があります。

そこでこの記事では、ホルモンバランスを整える方法をご紹介していきます。心身の不調に悩んでいる女性のみなさんは、ぜひこれを機に快適な毎日を手に入れましょう。

ホルモンバランスを整える大切さ

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女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があり、妊娠や出産に向けて子宮の環境を整えるため、それぞれ固有の役割を担っています。

女性ホルモンの分泌は少なすぎても多すぎても不調の原因となるため、「ホルモンバランスが悪い」というのはこの2つの分泌量が不足していたり、過剰であったりする状態を指します。

女性ホルモンの基礎知識

エストロゲン、プロゲステロンの主な働きについて見ていきましょう。

【エストロゲン(卵胞ホルモン)】
エストロゲンには女性らしい身体を作る働きがあり、人生のなかで最も分泌量が増えるのは10代の第二次成長時。月経の開始や胸がふくらみ、丸みを帯びた体つきになるのを助けます。

また、コラーゲンの生成を促し髪や肌の潤いやハリを保つ、血管をしなやかに保ち動脈硬化を予防する、骨密度を保つなどの働きもあるため、若々しさの維持にも不可欠。

毎月の排卵日前には分泌量がピークに達します。エストロゲンは精子を子宮に送り込むのを助ける子宮頚管粘液の分泌を促進するため、妊娠の成立に欠かせないホルモンです。

【プロゲステロン(黄体ホルモン)】
プロゲステロンは乳腺を発達させる、排卵後に子宮内膜をより厚くする、基礎体温を上昇させて妊娠を維持するといった作用があります。

分泌のピークは排卵後で、妊娠しなかった場合は分泌量が減少して月経が始まり、妊娠した場合は、その状態を維持するために分泌量が増加します。

女性ホルモンと心身の不調の関係

月経周期は28日が基本ですが、個人差があり、25〜38日であれば正常と見なされます。どちらのホルモンが優位になるかで、「卵胞期」「黄体期」と分けて呼ばれます。

  • 生理開始〜排卵前の「卵胞期」・・・2週間(妊娠に向け身体の準備をする時期)
  • 排卵後から次の月経前の「黄体期」・・・2週間(妊娠した場合それを維持する時期)

各時期により分泌されている女性ホルモンの量と種類が異なるため、女性の心身は不安定で状態が変わりやすいのです。

一般的に卵胞期は体調が安定しやすく、髪や肌のツヤも良くなります。脂肪燃焼を促進するエストロゲンの分泌が増え、むくみの原因となるプロゲステロンの分泌量が減るので、ダイエットにも適した時期です。

排卵日後の黄体期はプロゲステロンの分泌が増え、基礎体温が上がります(※高温期とも呼ばれる)。本来妊娠の準備をする時期なので、リラックスし無理せず過ごすことが大切。プロゲステロンの影響で眠くなり、頭の働きが落ちる、肌荒れしやすくなるなど全体的にコンディションが落ちる時期です。

このホルモンバランスが食事や生活習慣、加齢などさまざまな原因で乱れると心身に不調をきたします。

生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)、40代後半以降の更年期障害など、婦人科系の症状として知られているものだけでなく、倦怠感、肩こり、肌荒れ、不眠、頭痛、腹痛、吐き気など、一見女性ホルモンと関係なさそうなところにも影響があるのです。

日頃からホルモンバランスを整えておくことで、これらの症状の予防・緩和が期待できます。

ホルモンバランスを整える効果が期待できる食材

実は、食材のなかにもホルモンバランスを整える効果が期待できるものがあります。ぜひ、積極的に日々の食事に取り入れましょう。

大豆食品

大豆食品に含まれる大豆イソフラボンは腸内で代謝され、「エクオール(エクオール産生菌)」という物質に変わります。エクオールはエストロゲンと似た働きをすると言われており、「スーパーイソフラボン」とも呼ばれているものです。

ホルモンバランスの乱れを感じている女性は、味噌や納豆、豆腐などの大豆製品を積極的に摂取しましょう。豆類には食物繊維も豊富なため腸内環境の改善も期待できます。

大豆イソフラボンの代謝に必要なエクオール産生菌を活発にするためには、腸内環境を良くしておくことが必要なので、大豆製品の摂取は一石二鳥です。

動物性タンパク質

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卵や肉、魚などの動物性食品も食事に取り入れましょう。

動物性脂肪に含まれるコレステロールは女性ホルモンの原料となるため、不足するとエストロゲンやプロゲステロンが十分な量分泌されず、ホルモンバランスが乱れてしまいます。

脂身の多い肉は不健康なイメージがあるため、避けている女性が多いようですが、実は適度に摂ることは必要なのです。

また、動物性食品には女性ホルモンに欠かせない2つのビタミン(ビタミンB6・ビタミンE)も含まれています。

  • エストロゲンの代謝を助けるビタミンB6:まぐろ、かつお、レバーなど
  • プロゲステロンの材料となるビタミンE:たらこ、鮭、いわしなど

どちらも脂溶性ビタミンなので、焼き物や炒め物などで油と一緒に摂ると吸収率がアップします。

体を温める食べ物

冷えは女性の大敵です。女性ホルモンはどちらも卵巣から分泌されますが、体が冷えると卵巣機能が低下し、ホルモン分泌もスムーズにされなくなります。身体を温める食べ物を積極的に摂ることで、冷えを予防しましょう。

れんこんやごぼうなどの根菜や、しょうが・ねぎ・白菜などの冬野菜には身体を温める作用があります。寒い地域で穫れる作物も身体を温めるので、同じ種類の野菜でも、暖かい地域よりも寒い地域で穫れたものを選ぶのがポイントです。

食べるときは煮物や鍋、スープなど温かい状態で食べるとより体温向上が期待できます。体が温まることで腸の排泄機能が活発になり、腸内環境も整います。

大豆製品を摂取した際に大豆イソフラボンからエクオール(スーパーイソフラボン)が作られるには、腸内環境が整い、エクオール産生菌が活発である必要があります。大豆イソフラボンのなかに含まれるダイゼインという成分がエクオール産生菌により代謝されるとエクオールとなり、体内に吸収され、高いエストロゲン様作用を発揮するのです。

また、身体を温めることで就寝前に身体の末端から熱が放出されると、深部体温が下がりやすくなるため、スムーズな入眠にもつながります。食後すぐは体温が下がりきらず、眠りにつきにくいので、就寝3時間前に夕食を摂るのが理想とされています。

海藻類

海藻類には、ホルモンバランスを整えるのに不可欠な必須ミネラルが豊富です。のり、ひじき、わかめ、昆布などを積極的に摂りましょう。

ごはんを海苔で巻いて食べる、スープにわかめを足すなど、普段の食事に“プラスアルファ”することで簡単にミネラル摂取量を増やすことができるので、ぜひ試してみてください。

ナッツ類

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必須ミネラルのなかでも銅やセレンが不足すると女性ホルモンの分泌量が減り、生理トラブルや生殖機能の低下につながりますが、これらを豊富に含むのがナッツ類です。

アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、松の実には銅が多く含まれるので特におすすめです。ブラジルナッツにはセレンが豊富に含まれ、たった1粒で1日の必要量を摂取できます。

サプリメント

食事からすべてのビタミン・ミネラルをバランス良く摂ることが難しい場合は、サプリメントで補うという手もあります。

また、日本人女性の2人に1人はエクオール産生菌を腸内に持っていないため、大豆製品を食べてもエクオールが作られません。この場合は、エクオールのサプリメントを利用すると良いでしょう。

ホルモンバランスを整える生活習慣

食べ物だけでなく、運動や睡眠など普段の生活習慣を改善することも、ホルモンバランスを整えるためには必須です。

定期的な運動

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運動することで交感神経が刺激され、活動的になりやすくなります。自律神経をコントロールしている脳の視床下部は、卵巣に女性ホルモン分泌の指令を出す働きも担っているため、自律神経が活性化されるとホルモンバランスが整いやすくなるのです。

また、身体を動かして血行を良くしたり筋肉量を増やしたりすることで、冷えを改善する効果も期待できます。

ストレスの解消

ストレスは卵巣機能を低下させ、ホルモンバランスを乱します。

趣味に没頭する、友人とおしゃべりを楽しむ、アロマの香りでリラックスするなど、自分なりのストレス解消法を見つけて気分をリフレッシュしましょう。

芸術作品の鑑賞

女性ホルモンは、ドキドキしたり感動したりすることでも分泌されやすくなります。恋をしたときをイメージすると分かりやすいでしょう。

芸術作品に触れ心を動かされると、恋をしたときの高揚感を疑似体験し、女性ホルモン分泌を促すことができるのです。コンサートや舞台、映画を観に行く、美術館での芸術鑑賞、小説を読むなど、好きなことをしてみましょう。

良質な睡眠

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どんなに食べ物に気をつけてストレスフリーに楽しく過ごしていても、睡眠をおろそかにしていたら意味がありません。睡眠の質を高めて心身を十分に休めることでホルモンバランスが整いやすくなるので、良質な睡眠のためのポイントを押さえましょう。

眠気は深部体温(体の内部の温度)が下がることで催します。一旦体温を上げると下がりやすくなり、スムーズな入眠と深い眠りにつながるので入浴が効果的です。ただし、寝る直前にお風呂に入ると体温が下がりきらないので、就寝の1時間前までに済ませましょう。

寝る前にスマホやPCを見ないことも大切です。スマホやPCの画面から出るブルーライトは交感神経を刺激し、目が冴えたり、眠気を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制したりするため、寝つきが悪くなってしまいます。

就寝前は部屋を薄暗くし、軽いストレッチで身体をほぐす、あるいは静かなヒーリングミュージックを聴きながらリラックスして過ごすのがおすすめです。

体に合った寝具を使うことも重要です。硬すぎるマットレスや首のカーブに合わない形の枕は、熟睡を妨げます。体が沈みにくく、負担が少ない高反発マットレスなど、快適に眠れるアイテムを探してみましょう。

ホルモンバランスを整えるためには、毎日の食生活や生活習慣の積み重ねが大切

ホルモンバランスの乱れが心身に与える影響、整えるために必要な食事、生活習慣を紹介しました。

忙しい現代女性はついつい食生活をおろそかにしたり、不規則な生活リズムで睡眠不足になったりして、ホルモンバランスが乱れがちです。

ホルモンバランスの乱れは、生理の状態や基礎体温からチェックできます。生理不順や生理痛がある人で、基礎体温グラフがガタガタである、あるいは低温期と高温期の二相に分かれないのは体からのSOSなので要注意。

放っておくと婦人科系疾患や不妊、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、更年期の体調不良につながるので、ぜひ今日から食事や生活習慣を見直し、ホルモンバランスを整えましょう。


星子尚美先生

【監修者】星子尚美
東京女子医科大学医学部、熊本大学医学部大学院卒業。星子クリニック院長。
全人的医療を目指した自由診療のみのクリニックを開業。がん、生活習慣病などの難病に苦しむ患者の治療と予防医学を行っている。
放射線科専門医、日本臨床抗老化医学会認定医、高濃度ビタミン点滴およびキレーション療法専門医、メディカルアロマ専門医などの幅広い資格を取得。
東久邇宮国際文化褒賞授与(予防医学に貢献したなど)。
著書に『「平熱37℃」で病気知らずの体をつくる』『腸のことだけ考える』など。



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