この頭痛、睡眠不足が原因?ぐっすり眠るために必要な生活習慣の整え方

この頭痛、睡眠不足が原因?ぐっすり眠るために必要な生活習慣の整え方

「布団に入ると頭痛がして眠れない」「朝に頭が痛くて目が覚めることがある」

このような症状がある人は、十分な睡眠が取れてないことが原因かもしれません。

頭が痛いと何もやる気が起こらずストレスになり、仕事や家事、育児が手につかないなどの支障をきたします。

ここでは睡眠不足が頭痛の原因になる理由と、ぐっすり眠るために必要な生活習慣の整え方を紹介します。

睡眠をしっかり取ることは頭痛の解消だけでなく、日々の健康やパフォーマンス向上にも欠かせません。

「私は頭痛持ちだから」と諦めず、しっかりと対策をしていきましょう。

睡眠不足によって生じる頭痛の基礎知識

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睡眠の質や時間が減少すると、心身ともに不調をきたします。

頭痛もその1つです。ここでは睡眠不足によって生じる頭痛のメカニズムや、予防に大切なことをご紹介します。

睡眠不足による頭痛のメカニズム

頭痛には女性に多く見られる片頭痛(偏頭痛)や男性に多い群発頭痛など、原因や症状が異なる複数のタイプがあります。

ここでは一次性頭痛と言われる「緊張型頭痛」「片頭痛・群発頭痛」、それぞれの原因や特徴を紹介します。

【緊張型頭痛】
まずは、寝不足で脳が酸欠状態になり脳の血管が収縮する、頭の筋肉が緊張して起こる緊張型頭痛。

症状としては、頭全体を締め付けられるような痛みが出ます。片頭痛と異なり、頭を動かしても痛みは増しません。また、肩こりや首のこり、めまいを伴うこともあります。

睡眠不足やストレスのほか、使っているマットレスが合わないことが原因にもなるケースも。

緊張型頭痛の対処法としては、患部を温めるのがおすすめです。

【片頭痛・群発頭痛】
次は片頭痛と群発頭痛。症状としては、頭の片側やときには両側が痛み、就寝前だけでなく睡眠中や起床時に起こることもあります。こめかみから目のあたりがズキンズキンと脈打つような痛み(拍動性頭痛)がし、頭を動かすと痛みが増します。ときには、吐き気や嘔吐などを伴うことも。

これらが起こる原因は、脳の血管の拡張によるものです。

脳の血管が拡張する要因は、睡眠不足以外にもストレスによる自律神経の乱れや疲労など、多岐にわたります。それらによって脳にある視床下部が反応すると、「セロトニン」という物質が放出されることで、脳の血管が急激に拡張します。

セロトニンには血管を収縮させる作用があり、「その反作用で」血管が拡張し、神経を圧迫するという特徴があります。

片頭痛と群発頭痛の対処法としては、患部を冷やすのがおすすめです。

頭痛を予防する適切な睡眠時間

頭痛の原因が睡眠不足なら、それを改善すれば予防できると言えます。では、どれくらいの睡眠時間がいいのでしょうか?

人によって最適な睡眠時間は異なるし、睡眠の質も違うので、何時間でOKという明確な基準は決められていませんが、一般的に日中快適に過ごすためには6~8時間ほどは必要と言われています。

また、加齢が進むと適切な睡眠時間は短くなると言われています。年配の方が「目が覚める時間が早くなった」とよく言うのは、そのためです。

その人のライフスタイルや年齢でも最適な睡眠時間は異なるので、自分が快適に過ごせるように睡眠の質を高めることが大切です。

睡眠不足による頭痛を解消するためにできること

睡眠不足による頭痛を解消するには、睡眠の質の向上はもちろん、そのための生活習慣の見直しも重要です。

ここでは、頭痛の解消に効果的な対処法をご紹介します。

起床後に朝日を浴びる

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朝起きたらカーテンや窓を開け、朝日を浴びる習慣をつけましょう。

人間の身体は朝に日光を浴びると、メラトニンの原料となるセロトニンという脳内物質が分泌されます。

メラトニンは眠気を促すホルモンであり、14~16時間後に分泌量がピークに達します。

例えば朝7時に起きて朝日を浴びると、その14時間後である夜9~11時頃に自然と眠くなるというわけです。

この習慣を毎日繰り返すと自然と眠りのサイクルができ、睡眠不足の解消に役立ちます。

食事を改善する

栄養バランスの取れた食事は私たちの身体を作る大切なものであり、眠りにも密接に関係しています。

摂取する食事を改善すれば、体の内側から快眠体質へ変えられます。

ここでは、睡眠の質を高めるおすすめの食材をいくつか紹介しましょう。

まずおすすめなのが、ホルモンバランスを整える大豆や卵など。

納豆や豆腐、味噌などの大豆食品には「大豆イソフラボン」という成分が含まれています。この大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすると言われており、睡眠の質を改善する効果が確認されています。

卵には、必須アミノ酸である「トリプトファン」という成分が含まれています。トリプトファンは、眠気を促すホルモンのメラトニンの原料となります。

ほかには体を温める効果のある大根、ニンジンなどの根菜類もおすすめです。

その理由は、深部体温(体の内部の温度)を一度上げた後で下げると、下がるタイミングで入眠しやすくなるからです。

そのため夕食(睡眠の3時間前が理想)に身体を温める食材を摂取すれば、ちょうど就寝前に手足から熱が放出され、眠りにつきやすくなります。

運動をする

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適度な運動も、睡眠の質を高めるのにおすすめです。

ただし、激しい運動は逆に睡眠を妨げるので、負担が少なく、長続きするような有酸素運動(体操、ランニング、速足のウォーキングなど)が良いでしょう。

また、軽い運動であれば心地良い疲れを得られるので眠りにつきやすくなるし、体を動かすことでストレスの解消やホルモンバランスの改善も期待でき、睡眠の質が高まりやすくなります。

運動をする時間帯は、夕方から夜が特におすすめ。深部体温を一度上げてから下げると入眠しやすくなるため、睡眠の3時間前くらいが最適です。

睡眠の質にこだわる

睡眠中は、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を繰り返しており、レム睡眠中は脳が休息していないため、この状態が続くとぐっすり寝たという満足感を得られません。

そこで、就寝前に心身をリラックスさせる環境づくりが大切です。

まず入浴ですが、就寝1~2時間前を目安に入りましょう。できればシャワーだけでなく、ゆっくりと湯船に浸かるのがおすすめです。

湯船に浸かると血行が良くなり、副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になるとリラックス効果が高まるし、湯船で一度体温を上げた後で下げると寝付きが良くなります。

ただし、熱すぎないというのが大前提。熱いお湯は、逆に交感神経を優位にしてしまいます。

就寝前の飲食も大切です。寝る前にアルコールを飲まない、食事をしないようにしましょう。

満腹状態になると「レプチン」というホルモンが分泌され、食べた物を消化するために胃腸を働かせます。

そのような状態では脳や体は休まることはなく、睡眠も浅い眠りにしかならないので、胃腸を休ませるためにも食事の時間には気を付けてください。

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それと、寝具を見直すことも大切です。

例えば、枕の硬さと高さは合っているか。自分に合っていない枕は首に負担がかかり、快眠を妨げます。自分の首回りにフィットするものを選び、どうしても合わない場合はクッション材を足すか、タオルを重ねて調節しましょう。

掛け布団は重すぎないものを選ぶのがポイント。重すぎると身体が押さえ付けられて寝返りが打ちにくく、夜中に目が覚めたとき、朝起きたときに身体が痛くなっている場合があります。通気性の良さも重要です。寝床の温度や湿度が高いと、寝苦しくて目が覚めてしまうことがあります。

敷き布団やベッドのマットレスの硬さも重視しましょう。硬すぎても身体の曲線にフィットせず、快適に眠れなかったり痛くなったりしますが、柔らかすぎると身体が沈み込んで寝返りが打ちにくく、負担がかかります。そのため、適切な硬さのものを選ぶことが大切です。

なお、寝るときの姿勢ですが、体を圧迫して血行不良を起こさないように、手足を広げて眠るのがおすすめです。

睡眠不足による頭痛を解消するための注意点

睡眠の質を下げてしまう「NG行動」もご紹介します。

間違った行動は睡眠不足を招き、頭痛の原因になるので気を付けましょう。

就寝前に心身を刺激しない

就寝前に激しい運動をしないこと。軽めの有酸素運動ならいいのですが、激しい運動は交感神経が優位に働いて興奮状態になるため、寝付きが悪くなります。

また、テレビやPC画面、スマホなどの明るい画面は、眠気を誘うメラトニンの分泌を抑えるので避けましょう。

コーヒーなどカフェインの摂取や文字ばかりで頭を使うような難しい本も、交感神経が優位になるため避けたほうがいいです。

無理に睡眠を取ろうとしない

布団に入ってもなかなか寝付けないときは、無理に寝ようとしなくてOKです。不安やストレスで考え事をすると余計に目が冴えてしまう可能性があるため、一度起きて心身をリラックスさせた後に再度布団に入ると良いでしょう。

心が休まるようなヒーリング音楽を聴く、好きな匂いのお香を焚く、軽いストレッチをするなど、気持ちがリラックスするようなことをしてみてください。

睡眠不足による頭痛は、生活習慣の改善で解消できる

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睡眠不足が頭痛を引き起こす理由と、快眠のための生活習慣の見直しについて紹介しました。

頭が痛いと仕事は手につかないだけでなく、根本的な睡眠不足が解消されないと、体にさまざまな不調を引き起こします。

また、睡眠不足は仕事中の事故(労働災害発生率)が増してしまう原因になることも、各種労働統計によっても明らかにされています。

よって、普段の生活習慣を見直して睡眠の質を高めることが、頭痛の解消はもちろん、安全で健康な日々を手に入れるためには必要なのです。

もし、どうしても頭痛が改善されないようなら、脳腫瘍など病気の可能性もあるので、早めに病院での受診を。


星子尚美先生

【監修者】星子尚美
東京女子医科大学医学部、熊本大学医学部大学院卒業。星子クリニック院長。
全人的医療を目指した自由診療のみのクリニックを開業。がん、生活習慣病などの難病に苦しむ患者の治療と予防医学を行っている。
放射線科専門医、日本臨床抗老化医学会認定医、高濃度ビタミン点滴およびキレーション療法専門医、メディカルアロマ専門医などの幅広い資格を取得。
東久邇宮国際文化褒賞授与(予防医学に貢献したなど)。
著書に『「平熱37℃」で病気知らずの体をつくる』『腸のことだけ考える』など。



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