マットレスの掃除方法〜お手入れの注意点と長持ちさせるポイント〜
ベッドマットレスをお使いのあなた! 定期的に掃除はしていますか?
布団であれば気軽に干したり叩いてホコリを落としたりできますが、マットレスは大きくて動かすのも大変なので、ベッドの上に敷いたままで掃除したことがないという人も多いでしょう。
実は、マットレスには知らず知らずのうちに汚れが蓄積しています。汚れを放置するとカビやダニが繁殖し、不衛生になるだけでなく、マットレスの劣化を早めてしまうので、定期的な手入れが必須です。
この記事では、誰でも自宅で簡単にできるお手入れ方法をご紹介しています。正しいお手入れでマットレスを清潔に保って、長持ちさせましょう。
マットレスを掃除する頻度
マットレスのお手入れは大まかに分けて、日常的なものと定期メンテナンスの2種類があります。簡単なお手入れをこまめに行うことで汚れを溜め込まず、月1回の定期メンテナンスの手間を減らせるので、ぜひ習慣化しましょう。
日常的なお手入れ(頻度:3日~1週間に一度)
日常的なお手入れは、3日〜1週間に一度を目安に行いましょう。
まずはシーツをマットレスから外して、洗濯機で洗います。ダニが発生している場合は熱めのお湯で洗うか、乾燥機にかけましょう。ダニは熱に弱く、60℃以上なら一瞬で死滅します。シーツは乾燥機にかけるとシワになってしまうので、熱いお湯で洗ってから広げて干すのがベター。
人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われており、ベッドシーツは一見きれいでも、たくさんの汗を吸収しています。寝汗や皮脂はダニやカビの餌となり、繁殖しやすくするので、こまめに交換することがポイントです。
シーツを外したら、マットレスの表面に掃除機をかけてゴミを吸い取ります。掃除機にマットレスや布団掃除用のノズルが付いていれば、それを使用するとなお良いでしょう。
その後、掃除機で吸い切れなかった髪の毛やホコリなどを、粘着テープ(コロコロ)や手で取り除きます。
最後に、新しいシーツをかけて終了です。
定期メンテナンス(頻度:1カ月に一度)
定期メンテナンス(大掃除)は月1回行いましょう。
まずシーツを外し、マットレスの表面に掃除機をかけます。ここまでは日常的なお手入れと同じ流れです。
次に汗ジミやカビ、ダニ、食べ物や飲み物などの汚れを除去しましょう。汗はシーツを通過してマットレスまで染み込んでいるし、カビやダニはマットレスの裏側にも発生します。
表面がきれいになったらマットレスを裏返し、裏側も同様に行ってください(※掃除の仕方は汚れの種類により異なるので、詳しくは次の「マットレスの掃除方法」で解説)。
両面の汚れを落としたら、風通しの良い場所にマットレスを移動させて立てかけ、内部の湿気を飛ばします。水分が残っているとカビの原因となるので、しっかり乾かしましょう。マットレスを乾燥させている間に、ベッドフレームを水拭きしておきます。
マットレスが乾いたらベッドフレームに戻し、新しいシーツをかけて終了です。
【内容別】マットレスの掃除方法
マットレスの掃除方法は汚れの種類により異なるので、ここでは代表的な汚れと適切な掃除方法について説明します。
汗ジミ
※必要なもの:重曹(またはセスキ炭酸ソーダ)、スプレーボトル、古タオルなどの布
<掃除の手順>
- 重曹(またはセスキ炭酸ソーダ)を水に溶かし、スプレーボトルに入れる(水100mlに重曹小さじ1、または 水500mlにセスキ炭酸ソーダ小さじ1)
- 汗ジミが目立つ箇所に重曹水を吹きかける
- 5分ほど放置した後、スプレーした部分にタオルを押し当ててシミを抜く
- タオルを水で濡らして固く絞り、重曹がマットレスに残らないように拭き取る
カビ
※必要なもの:消毒用エタノール(70〜80%)、スプレーボトル、古タオルなどの布
<掃除の手順>
- 消毒用エタノールをスプレーボトルに入れ、カビが生えている箇所に吹きかける
- 1時間ほど放置し、カビにエタノールを浸透させた後、ぬるま湯で濡らした布で叩くようにしてカビを除去する
ダニ
※必要なもの:ダニ駆除剤、古タオルなどの布
<掃除の手順>
- マットレスに使用可能なダニ駆除剤を、ダニが発生していそうな箇所に吹きかける
- しばらく放置した後、水で濡らした布で駆除剤を拭き取る
- マットレスを乾燥させた後、掃除機をかけてダニの死骸を除去する
※薬剤を使うので、作業中は換気し、マスクを着用することをおすすめします。
※ダニは熱と乾燥に弱いので、マットレスの側生地を取り外せる場合は、洗濯してから乾燥機にかけると良いです。60℃以上の高温で熱すれば、一瞬でダニを退治できます。布団乾燥機を使ってもOK。
食べ物や飲み物の汚れ
※必要なもの:中性洗剤、古タオルなどの布
<掃除の手順>
- 水で濡らした布で、食べ物や飲み物の汚れを叩くように拭き取る
- 汚れが薄くなったら、薄めた中性洗剤を染み込ませた布で再度叩くように拭く
- 汚れが落ちたら、水で濡らした布で中性洗剤が残らないように拭き取る
※油汚れであれば、熱いお湯で濡らした布を使うと溶けるので除去しやすいです。タンパク汚れは熱で固まるので、水かぬるま湯を使用しましょう。
マットレスを掃除するときの注意点
マットレスを掃除する際、気をつけたほうが良いポイントが2点あります。掃除前に必ずチェックしておきましょう。
天日干しは、素材の劣化を招くおそれがある
マットレスのシミ抜き後に乾燥させる工程がありますが、必ず室内の通気性の良い場所で陰干ししてください。直射日光が変色や繊維の収縮など、素材の劣化を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
汚れを落とすときはこすらない
布で汚れを除去する際は、こすらず優しく叩いて拭き取るのがコツです。こすると汚れが広がり落ちにくくなるだけでなく、素材が毛羽立ち、生地を痛めてしまう可能性があります。
マットレスを長持ちさせるポイント
掃除以外にもマットレスの劣化を遅らせて長持ちさせる方法があるので、ぜひ実践してみてください。
1カ月に一度、マットレスの表裏や上下を入れ替える
マットレスの裏表、上下を定期的に入れ替えることで、スプリングや生地の劣化が偏るのを防げます。
ローテーションの目安は月1回。定期メンテナンスの際に一度マットレスを外すので、ついでにベッドフレームに戻すときに向きを変えてから、新しいシーツをかけるようにしましょう。
敷きパッドや除湿シートを使用する
シーツの上に敷く「敷きパッド」や、シーツとマットレスの間に敷く「ベッドパッド」を使用するのもおすすめです。定期的に交換することでマットレスに汚れが付着しにくくなるほか、ベッドパッドにはマットレスのへたりを軽減できるというメリットもあります。
また、生理やおねしょ対策として防水効果のあるマットレスカバーをかけておけば、マットレスに汚れが染み込むのを防げるので、より安心。
マットレスの下に除湿シートを敷くのも、湿気がこもりにくくなるのでカビやダニの予防に効果的です。特にベッドフレームを使用せず、床に直接マットレスを敷く場合は、湿気対策として必ず除湿シートやすのこを敷くようにしましょう。
マットレスの掃除は予防が肝心。汚れを溜め込まない工夫を心がけよう
マットレス掃除のポイントは、まず汚れを溜めないようにすること。掃除機がけなどのこまめなお手入れやシーツの交換はもちろん、敷きパッドや除湿シートを活用して、汚れが溜まりにくい状態で使いましょう。
汚れは付いてから時間が経つと落ちにくくなるので、自分で掃除してもキレイにならない場合は、早めにクリーニング業者に依頼することも大切です。
寝具が清潔だと快適に眠れるようになり、睡眠の質も上がるので、ぜひ、今回ご紹介したポイントを参考にお手入れをしてみてください。
ただやわらかいだけじゃない。身体への負担も軽減する、まるでマシュマロの上で眠るようなマットレスです。