睡眠の質を上げる方法とは?日中スッキリ活動的!快眠に導く基礎知識

睡眠の質を上げる方法とは?日中スッキリ活動的!快眠に導く基礎知識

毎晩長時間寝ているのにもかかわらず寝起きがスッキリしない、日中眠気を感じるということはありませんか?

実は睡眠で重要なのは、時間の長さよりも質。たとえ8時間寝ても、浅い眠りでは実質睡眠不足となり、6時間でも良質な深い眠りであれば、翌朝スッキリ起きられます。

この記事を読んで、なぜ浅い眠りではダメなのか、眠りが深いとはどういうことなのかを知り、日中スッキリ活動できるよう、睡眠の質を上げましょう。

睡眠の質を上げることで期待できる効果

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睡眠の質を上げると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

まずは、深い眠りと浅い眠りの違いから見ていきましょう。

睡眠の質とは

深い眠りは「ノンレム睡眠」、浅い眠りは「レム睡眠」と呼ばれます。入眠するときはノンレム睡眠で、一気に深い眠りへと入ります。

その後、レム睡眠とノンレム睡眠が約90分の周期で一晩に3〜5回繰り返されます。入眠後3時間くらいは眠りが深めですが、時間の経過とともに眠りが浅くなっていき、最終的にレム睡眠のときに目が覚めるのです。

ここまではノンレム睡眠、ここからはレム睡眠とクッキリ入れ替わるわけではなく、より深いノンレム睡眠から徐々に浅い眠りに移行してレム睡眠に……というように、段階を追って移り変わります。

このノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されることで睡眠の質が保たれると考えられていますが、現代人はさまざまな要因により、眠りの浅いレム睡眠の状態が続き、睡眠の質が低下しがちです。

女性は、ホルモンバランスの乱れが睡眠障害を招くこともあります。女性ホルモンの1つであるプロゲステロンには眠気を誘う働きがあるため、更年期でプロゲステロンの分泌量が減ると不眠を訴える女性も多いです。

自律神経の乱れも睡眠の質を大きく落とします。自律神経には「交感神経」「副交感神経」があり、眠りにつくには副交感神経が優位でリラックスした状態にする必要がありますが、交感神経が優位になっていると身体が興奮状態で目が冴えてしまうのです。

また、メラトニンというホルモンが睡眠を促すのですが、光がメラトニンの分泌を抑えることがわかっています。寝る直前まで明るい部屋で過ごす人、パソコンやスマートフォンを見ている人は寝つきが悪くなりやすいので要注意。コンビニや自動販売機などの強い光もメラトニンを抑制します。

寝室の就寝環境も重要です。温度や湿度が高すぎる(低すぎる)場合や騒音のある環境は、スムーズな入眠を妨げます。

ベッドのマットレスの硬さが合わない、枕が体格に合わない、掛け布団が重すぎるなどの原因で寝返りが打ちにくいのも、睡眠の質を下げます。朝起きて体が痛い場合や疲れている場合、それは寝返り不足により熟睡できていないということかもしれません。

※【参考】「健康づくりのための睡眠指針 2014」(厚生労働省)

睡眠の質向上で得られる効果

質の高い睡眠を取ることでホルモンバランスが整いやすくなり、身体にさまざまな変化が現れます。

寝つきが悪い人や、夜中や早朝に目が覚めてしまう人は肥満や高血圧、糖尿病、心疾患や脳血管疾患、うつ病、メタボリックシンドロームなど、生活習慣病のリスクが高まりますが、良質な睡眠を取ることでリスクを下げることが可能です。

また、熟睡できていると起きた後に眠気や疲労感を感じることがなくなるため、頭も体もスッキリして日中の時間を活動的に過ごせます。仕事のパフォーマンスを上げるためにはどんな勉強や努力よりも、まずは睡眠です。

良質な睡眠は美肌にも必要不可欠。実は、肌のターンオーバーを促進する成長ホルモンがたくさん分泌されるのは睡眠中で、寝不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減り、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。肌荒れに悩んでいる人は、美容液や栄養クリームを塗る前に、まずは睡眠の質を改善しましょう。

睡眠の質が高いときの特徴

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睡眠の質が高いかどうかは、どのように判断すればいいのでしょうか?

実は、眠りが深く良質な睡眠が取れたかどうかは、起きてからの身体の状態で判断することができます。

目覚めた後に爽快感がある

朝目覚めたときに目の周りや頭、全身がスッキリしているような感覚があったら、質の良い睡眠を取れた証拠です。逆に眠りが浅かった場合、疲労回復が不十分で体が“だる重く”疲れている感じがあります。

日中に眠くならない

質の良い睡眠が取れていると目覚めた瞬間からスッキリしていて、睡眠と覚醒がはっきり切り替わります。疲れも残っていないので、仕事や運動も捗ります。

逆に眠りが浅い、睡眠時間が短いなどで良質な睡眠が取れなかった場合は、目覚めても体は半分寝ているような状態で、日中も眠気や疲労感があり「ボーッ」としてしまいます。

床に就くと、すぐに眠ることができる

睡眠の質は、寝る前から決まっていると言っても過言ではありません。布団に入った時点で副交感神経が優位になり、リラックスできているとスムーズに眠りにつくことができます。

逆に目が冴えていると眠気を感じず、布団に入ってからも長時間眠れない、あるいは眠れても浅い眠りに。

寝る前に覚醒作用のあるカフェインを摂取したり、メラトニン分泌を抑えるPCやスマホのブルーライトを浴びたりすることは、睡眠の質をダイレクトに落とします。

睡眠の質を上げる方法

眠りが浅く、疲れが取れない場合、睡眠の質が下がっているので改善する必要があります。

ここからは、具体的に睡眠の質を上げる方法をご紹介します。

朝日を浴びる

「国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター」の研究で、体内時計はぴったり24時間ではないことが明らかになっています。平均24時間10分くらいと少しズレるのですが、太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、その時点からまた新しくカウントが始まります。

朝日を浴びてから14時間後に深部体温(身体の内部の温度)が下がってメラトニンの分泌が始まり、その2時間後には分泌量がピークに達して眠くなります。例えば、朝7時に起きて朝日を浴びると、その16時間後である夜11時に眠気がピークに達するというわけです。

  • メラトニンの材料となるセロトニンは太陽光を浴びることで分泌が促進される
  • メラトニンの分泌は光の刺激で抑制されるので、夜にしっかりと分泌するために昼間は逆に抑えておく(光を浴びる)必要がある

この2つの理由により、朝日を浴び、日中もできるだけ日に当たることが夜の寝つきをグッと良くします。

規則正しい生活を送る

朝日を浴びた時間でその日の夜の寝る時間が決まるので、早起きと早寝はセットです。毎日同じ時刻に起きることで寝る時間も一定になり、規則正しい生活リズムを保つことができます。

仕事の日は早起きだけど休日は遅くまで寝ている、という人は睡眠のリズムが崩れてしまうので、毎日同じ時間に起きるよう心がけましょう。

朝は余裕を持って起床し、朝食を摂るのもポイントです。食事を摂ることで体内時計がリセットされるので、体が生活リズムを覚えます。特に炭水化物とタンパク質の摂取が重要です。

ストレスを解消する

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ストレスを感じると交感神経が優位になり、リラックスできません。日頃からストレスを感じることをなるべく避け、おおらかに過ごすようにしましょう。

寝る前に考え事をしないのも大切です。SNSやネットのニュースもネガティブな情報が多く、ストレスの原因になるので、寝る前には控えたほうがいいですね。

夕食の時間に注意する

夕食は寝る3時間前までに済ませましょう。食後すぐに寝ると睡眠中も活発に消化活動が行われるため、体が十分に休まらず熟睡を妨げます。また、夜間は消化酵素が減少するため消化不良を起こし、翌朝の胃もたれを招きます。

夕方以降のカフェインの摂取は控えましょう。カフェインの効果は摂取後3〜5時間ほど続くと言われているので、寝るときに体内に残っていると眠気を妨げてしまいます。

入浴する

人間は深部体温が下がると眠くなります。深部体温は上がった分だけ下がろうとする性質があるので、お風呂に入って体を温めると、就寝時や睡眠中に十分体温が下がってぐっすり眠れます。40℃くらいのぬるめのお湯に、ゆったり浸かって温まりましょう。

ただし、寝る直前にお風呂に入ると体がまだ温かく寝つきにくいので、入浴は寝る1~2時間前までに済ませるのがポイントです。

就寝前にストレッチをする

適度なストレッチも心身をリラックスさせ、副交感神経が優位の状態にします。ヨガは深呼吸を取り入れており、リラックス効果が高く、眠気を誘いやすいので特におすすめです。

激しい運動は逆に交感神経を刺激してしまうので、布団の上に座ったり寝たりした状態でできる軽いものを選び、無理のない範囲で疲れた筋肉を伸ばしてあげましょう。

就寝前にリラックスする

好きな香りのアロマを焚く、あるいは静かなヒーリングミュージックを流してリラックスするのも効果的です。

交感神経から副交感神経に切り替わるには時間がかかるので、寝る前の20〜30分は十分にリラックスし、体を入眠モードに持っていきましょう。

このとき、部屋の照明を落として薄暗い状態にするとより効果的です。1日の疲れを癒すため、スマホやテレビを消し何も考えずに過ごしてみてください。

寝具にこだわる

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どんなに生活習慣に気をつけても、自分の体に合った寝具を使っていなければ睡眠の質を上げることはできません。ポイントを押さえて、適切な寝具を選びましょう。

まず、敷き布団やベッドのマットレスが体に合っていることが基本です。硬すぎても身体の曲線にフィットせず、快適に眠れなかったり痛くなったりしますが、柔らかすぎると身体が沈み込んで寝返りが打ちにくく、負担がかかるので適切な硬さのものを選ぶことが大切です。

枕は硬さと高さが合っていないと首に負担がかかり、快眠を妨げます。自分の首回りにフィットするものを選び、どうしても合わない場合はクッション剤を足したり、タオルを重ねたりして調節しましょう。

掛け布団は重すぎないものを選ぶのがポイント。重すぎると身体が押さえつけられて寝返りが打ちにくく、夜中に目が覚めたり、朝起きたときに身体が痛くなったりすることがあります。通気性の良さも不可欠です。通気性の悪いものだと、汗をかいて目が覚めてしまうことがあります。

睡眠は充実した生活に必要不可欠。生活習慣改善と寝具で睡眠の質を改善しよう

いくら長く寝ても疲れが取れない、毎朝起きるのがつらくて日中も眠いという人にとって、睡眠の質の改善は急務です。

睡眠の質が上がり、快眠できるようになれば身体が健康になるだけでなく、頭の回転も良くなり仕事も捗る(はかどる)し、気分が安定するのでイライラしにくく、人間関係もスムーズになります。

質の高い睡眠は、充実した生活には必要不可欠です。

みなさんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げるためにも、ぜひ生活習慣と寝具を見直してみましょう。


夏山元伸先生

【監修者】夏山元伸
1979年東京大学医学部卒業、同附属病院などを経て1990年より関東労災病院勤務。
2001年に同整形外科部長。
2013年から島脳神経外科整形外科医院副院長、整形外科部長、内視鏡・腰痛センター長。
著書『ササッとわかる「腰痛」にならない生活、治す生活』(講談社)など。



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